同軸LANコンバータを利用した設置事例のご紹介

同軸LANコンバータ

ジャパン・セキュリティシステムのメディア記事をご覧いただきありがとうございます。
札幌営業所の佐藤です。

今回は、既存の建物に設置されている防犯カメラを入れ替える際に役立つ、<同軸LANコンバータ>という製品を紹介したいと思います。

・IPカメラの導入を検討しているが、現状は同軸カメラが設置されており、配線を入れ替える必要がありそう・・・
・IPカメラを設置したいが、LANケーブルでの設置・施工が困難・・・

というお悩みをお持ちのお客様には大変おすすめの製品です。

製品の特長や当社機器と合わせた現場での導入のポイントや注意点などをご紹介させていただきます。同軸カメラからIPカメラへの交換をご検討中の皆様へご参考・不安の解消にお役立てください。

製品について

同軸LANコンバータ:SC-IPC07P

製品概要

同軸ケーブルに電源(PoE)とネットワークデータを重畳伝送が可能で、特別なIPアドレスを設定せずにプラグアンドプレイをサポート。SC-IPR07PとSC-IPT07Pのセット製品です。同軸デバイス間は最大1,000mデータ転送を実現。
※5CFB使用、帯域幅10Mbps設定時。SeeEyes社製。

スペック抜粋

同軸線インターフェース【通信速度】最大100Mbps(同軸からLANに変換した場合)
【コネクタ】75ΩBNC
本体質量SC-IPR07P=約62g / SC-IPT07P=約60g
外形寸法約90(幅) × 55(高) × 24(奥)mm
外部電源アダプタAC100~240V(50Hz/60Hz)、DC48V / 1A
最大伝送距離(5C-FB)100Mbps:500m伝送、50Mbps:600m伝送、10Mbps:1,000m伝送

導入ケース

【事例①】築20年以上、2階建ての商業施設

建物の築年数が20年以上と古く、既存の設備が同軸ケーブルで施工されている事は把握できていましたが、当時の図面に詳細が記載されていないためルート・本数などの条件が不明の状態でした。※画像はイメージ
一部吹き抜けや地下ピットの配線などの構造的に複雑な条件が重なり、新設が困難(配線ルートの問題で)との見通しになり、現環境を生かしたリプレイスでの提案となりました。

ユーザー要望・課題
  • (1)既存のPTZカメラを全方位カメラにしたい
  • (2)出来るだけ低コストで改修したい
  • (3)建物の運営は止めずに施工をしてほしい
提案内容

要望の(1)については弊社の全方位カメラ「JS-CW4064S※」を提案いたしました。
クライアントから「既存のPTZ(アナログHD)が画角がせまく、死角が多い」との意見をきいていたので、設置する条件によって広い範囲を録画できる全方位カメラを主軸にシステムを検討しました。PTZでのzoom時とも遜色ないような高画質の製品で検討した結果、「JS-CW4064S※」で提案がまとまりました。
こちらはマイク内蔵・オーディオ入出力に対応したJSシリーズ(日本製)の製品で、4Kの高画質のほか、耐衝撃、防塵防滴設計と高機能な全方位カメラです。日本製の防犯カメラを望まれる、さまざまな現場で導入されています。

(2)(3)の要望をクリアするために、同軸LANコンバータ「SC-IPC07P」を提案いたしました。
今回の事例に限らずアナログHD→IP(ネットワークカメラ)へのリプレイス案件の中で、「できるだけコストをおさえたい」というご要望は数多くいただきますが、コンバータ以外にも無線を利用することで配線を省略するケースもあり、状況や環境次第で様々な解決策が存在します。
同軸LANコンバータを利用した設置実績が少ないパートナー企業様との協業だったのですが、同製品を実際に利用してIP/アナログHDを配線したデモを実施することで安心して提案いただき、無事導入までもっていけたため、営業担当としてもやりがいのある案件でした。
施工のコスト・時間を圧縮することで施設の営業を止めることなくリプレイスが可能になったこと、設置後の現在も安定的に稼働できていることで、お客様からも大変よろこばれております。

※2024年1月現在は、後継の最新モデル「JS-CW4064M」を取り扱っています。

【事例②】新築、2階建ての高齢者施設。

居住スペースがあり、建物の面積が広い施設で設置した事例になります。※画像はイメージです。
LANケーブルだと配線の長さがたらず、中間でのPOEハブによる電源取得もできないという厳しい設置・施工条件でした。

ユーザー要望・課題
  • (1)IP(ネットワーク)カメラで増設したい
  • (2)配線途中でのPOEハブの設置は不可
提案内容

依頼をいただいた際は低価格の無線防犯カメラが数台のみと、あまり防犯設備が整っていない状態でした。
今回の案件で、しっかりした基盤をつくるとともに今後も増設をしやすい環境づくりという点も要望にふくまれていました。増設を考慮する場合は複雑な配線をさける方が利便性が高いため、ネットワークカメラでの防犯システムを提案することになりました。
提案した防犯カメラは5メガでの録画に対応したJS-CW5シリーズ。こちらを採用・導入いただきました。
居住空間が広く長距離配線が必要な環境でしたが、クライアントからの要望で配線途中に電源供給としてのPOEハブが設置できない環境だっため、コンバータをはさんだ長距離システムで提案いたしました。配線距離やコンバータをはさむ事で生じる映像品質の劣化が懸念点でしたが、導入先でのトラブルもなく無事ご利用をいただいております。
こちらの案件で伴走いただいたパートナーの代理店様は過去にもコンバータを挟んだ設置経験が豊富だったため、トラブルもなくスムーズに導入まで対応いただけました。

システム構成図

 

最後に

今回の事例で提案した各種製品をこちらでご紹介いたします。どれも日本製で様々なお客様にご利用いただいている製品になります。

いかがだったでしょうか?
既存同軸カメラの入替案件や、新築での配線距離の問題にお悩みの方へ、何かヒントになるコンテンツになれば幸いです。
同軸LANコンバータ:SC-IPC07Pの詳細ページはコチラ

注意頂く点としまして、配線距離の問題があります。
使用する同軸ケーブルの種類によって、通信出来る通信量が変わります。

・100Mbps = 500m伝送
・50Mbps = 600m伝送
・10Mbps = 1,000m伝送

また、映像通信の変換をする事により、映像品質の劣化等の可能性もございます。
これらのリスクに対して不安を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、札幌営業所をはじめ、ジャパン・セキュリティシステム各拠点で実機のデモも実施可能ですので、実際に出力される映像をご自身の眼で確認いただけます。
ご不明点や導入に際しての不安がございましたら、是非、ジャパン・セキュリティシステムまでご相談ください。

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