配線コストを抑えてIP化|ビデオエンコーダを利用したリプレイス
ジャパン・セキュリティシステムの営業マンブログをご覧いただきありがとうございます。
広島支店の宮本です。
防犯カメラの市場動向をみると直近10年間はIPカメラ・レコーダのシェアが右肩上がりにのびていますが、皆様の現場ではいかがでしょうか?
弊社の機器を設置いただいているお客様の現場では、いまだにアナログHDを導入している現場も多いのですが、近年の市場動向とリンクして「アナログHD→IPへの切り替え」のご要望が増えているように感じます。
ですが、その中で課題になるのが切り替えにかかる「コスト」です。
今回は、アナログHDシステムからIPカメラへの更新・リプレイス時のコスト削減に役立つ【ビデオエンコーダ】という製品をご紹介いたします。
- 「IPカメラを導入したいが、既設の同軸配線は流用したい」
- 「施工のコストを抑えたい」
上記のような、リプレイス時のコストをできるだけ抑えたいお客様の参考になれば幸いです。
ビデオエンコーダとは
「ビデオエンコーダ」とは、アナログHDカメラの映像をIP変換し、ネットワークレコーダーで運用可能にする変換器です。
アナログHDで構築されている既設システムの同軸配線を流用してNVRへの接続が可能になるため、「DVRの耐用年数がすぎたのでレコーダのみIPに」「既設の同軸配線をのこしつつ一部だけIPカメラに切り替え」のような部分的なリプレイスも可能になります。
弊社で取り扱っているビデオエンコーダ「DP-DE2108」は、アナログHDカメラを最大8台まで接続可能で、マンションや工場などで活用いただく事例が増えています。
メリット/ポイント
ビデオエンコーダを活用いただくメリットとしては以下の3点があげられます。
- 1.高解像度IPカメラ・全方位カメラを併用したシステム更新
- 2.IP切り替えリプレイス時のコストダウン
- 3.アナログHD環境にAIソリューションを実装
順に説明してまいります。
①高解像度IPカメラ・全方位カメラを併用したシステム更新
アナログHDと高解像度IPカメラ・全方位カメラを併用したシステム構成を組む事が可能になります。
「死角を少なくするために全方位カメラを導入したいけど1か所だけでいい」のような場合にスポット的なIP化が可能になります。
②IP切り替えリプレイス時のコストダウン
アナログHDカメラからネットワークカメラにシステム構成を切り替える際に、全ての配線を切り替え、引き直す事は困難。現場の規模次第で施工コストが莫大になってしまう可能性もあります。
そんな時にビデオエンコーダを活用することで、既設の同軸配線を流用して施工コストを抑えたリプレイスが可能になります。
アナログHDカメラを最大8台までIP変換→NVRへの接続が可能なので、複数台のカメラを導入している現場でもコストパフォーマンスに優れたリプレイスが実現できます。
③AHDカメラでもAIソリューションを実装可能
アナログHDのシステム構成でもAIを利用した高度な映像解析・省人化が可能になります。
ジャパン・セキュリティシステム製のAI機器「エッジAIボックス」は、行列検出・ピープルカウント・ソーシャルディスタンス・侵入検出など、様々なAI画像解析機能を利用可能なAIソリューションです。
基本的にはIPのシステム構成に接続することが多いのですが、ビデオエンコーダを活用することで既設のアナログHDのシステム構成でも「エッジAIボックス」を接続できます。
②の様に全体のコストを抑えながら、映像解析を利用した省人化や店舗マーケティングが可能になります。
活用できる現場
先述したメリットをふまえて、以下のようなシーンでの活用が見込まれます。
活用シーン①:マンション・商業施設
マンションやビル・商業施設などエレベーターを設置している建物では、エレベーター内の配線に同軸ケーブルが使用されております。設置現場全体をIPカメラに更新する際に必ず課題となる部分です。
マンションであれば平均2基程度、商業施設の場合8基以上のエレベーターを設置している現場もあります。
そういったケースで想定するとカメラと1対1で接続する同軸LANコンバータでは対応しきれない部分が出てまいりますが、そのようなケースに「ビデオエンコーダ」を導入すると配線を簡略化したシンプルなシステムを構築できます。
マンションへの設置事例
築25年以上のマンションが同軸配線劣化のため、IPへの更新の相談。
既設のアナログHDカメラ5台に加え、3台を新規追加という増設要望もあり、PoEハブを複数設置して要望箇所への設置を可能にしました。
活用シーン②:工場
工場などの敷地面積が広い現場の場合、同軸ケーブルを利用した長距離配線でシステムを構成しているケースが多いのですが、長距離配線でのアナログHDシステムをIPに切り替える場合は、配線の引き換え・交換の負担がとても大きくなります。
そのような場合にビデオエンコーダを利用することで、負担を軽減しつつ、高解像度カメラ・全方位カメラなど、IPカメラ特有の高機能な製品への更新が可能になります。 また、エッジAIボックスを接続することで「侵入検知」「ラインクロス検出」などの各種映像解析機能を利用できるため、危険エリアの安全管理・不審者及び不審車両の検出など、施設内の安全性を向上する施策が実現できます。
工場への設置事例
工場内全体の把握を目的に全方位カメラとPTZカメラを導入したいとの要望が発生。
既設は同軸カメラが複数台設置されていたため、一元管理のためにIP変換用のエンコーダを導入することになりました。
さらに、業者出入りの一方通行区間への侵入による事故防止を目的として、エッジAIボックスを利用した工場外周のラインクロス検出も導入しました。
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アナログHDカメラでもAI画像解析が使える
アナログHDをIPに変換するビデオエンコーダを組み合わせて使えば、アナログHDカメラでもAI機能が使えます。こちらの記事ではより具体的な構成例やダウンロード可能な製品紹介パンフレットをご紹介しています。
最後に
ここまでご覧いただきありがとうございます。
「既設の同軸カメラを更新したい」「IPカメラを新たに取り入れたい」となった場合、システム構成に不安を感じる方も多いかと思いますが、ご安心ください。防犯システム構築のノウハウを有した弊社担当営業が、お客様の課題解決のために全力でサポートいたします。
是非お気軽にご相談・お問い合わせくださいませ。
またこのブログ記事が、AI機能を使用した導入事例として参考になっておりましたら幸いです。
引き続き、ジャパン・セキュリティシステムをよろしくお願いいたします。
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